犬用おやつ販売に必要なラベル表示の基本|成分表示・原材料・注意書きの書き方


手作りの犬用おやつのラベルって、人間用のものより細かく書くことが多いんです。
犬用のおやつやフードを手作りで販売する場合、ラベルはただ見た目を整えるだけではなく、法律や安全のためにしっかり記載する必要があります。
名称、賞味期限、原材料、成分表示、注意書き…など、どの項目が必須で、どんな書き方が推奨されているのか、具体的なラベル例もあわせてご紹介します。
これから販売を考えている方も、まずはラベルの基本を押さえて安心してスタートできる内容です。
💡この記事がおすすめの方
- 犬用おやつを自作して販売したい個人や小規模事業者の方
- すでに販売の届出(農水省)は済ませたけど、ラベル表記で迷っている方
- ラベルづくりの注意点を知りたい方
目次
犬用おやつ販売でラベル表示が必要な理由

犬用おやつを販売する際、ラベル表示は義務になっています。
これは「ペットフード安全法」に基づき、愛犬の健康を守りつつ、問題が起きた時に原因を特定できるようにするためです。
1.法律に基づく安全性と責任の明確化
犬用おやつを含むペットフードは、2009年6月1日施行のペットフード安全法の対象です。
この法律により、以下の5項目の表示が義務化されています:
・事業者住所
・名称
・賞味期限
・原産国名
・事業者名
• 問題発生時の原因究明:
犬が食べて体調を崩した場合でも、名称・賞味期限・原産国・事業者名・住所が書かれていれば、製造や流通経路を追跡して原因を特定できます。
• 事業者の責任を明確化:
表示された事業者の名前や住所で、消費者は問い合わせや連絡ができます。安心して購入してもらうための大事なルールです。
2. 飼い主に対する情報提供(原材料とリスク管理)
ラベルは、飼い主が愛犬に与えるものが安全かどうかを判断するための情報源でもあります。
• 有害物質の回避:
使用した全ての原材料(添加物含む)を表示することで、中毒やアレルギーのリスクを回避できます。
例として、ブドウやレーズンは少量でも急性腎不全を引き起こす可能性があります。
• アレルギー対応:
犬の体質によっては特定のタンパク質や穀物などにアレルギー反応を起こす場合があります。
ラベルで原材料がわかると、避けたい食材を確認できます。
• 適切な給与量の維持:
おやつはご褒美として与えますが、量が多すぎると栄養バランスが偏ったり、肥満の原因になります。ラベルに給与方法や成分が記載されていると、飼い主は愛犬の1日あたりに必要なカロリーの20%以内に抑えて与えるなど、適量管理がしやすくなります。
まとめ
犬用おやつのラベル表示は、単なる商品情報ではなく、愛犬の健康を守るための法律上のルールです。
製造・販売者にとっても、法的責任を果たすための重要な基盤になります。
適切な表示と給与管理で、愛犬の安全と健康を守ることができます。
ラベルに必ず記載しなければならない項目
犬用おやつを販売する場合、法律で定められた5つの必須項目を日本語で表示することが義務です。
これは、愛犬の安全を守り、問題があったときに原因を追跡できるようにするために重要です。
| 必須項目 | 記載要件の詳細 |
| 名称 | 商品名や一括表示欄などで、犬用おやつであることがわかるように日本語で記載。 |
| 賞味期限 | 「賞味期限」と明記し、年月日または年月で表示(例:2025 10)。英語表記の場合はわかりやすく補足。 |
| 原材料名 | 「原材料名」または「原材料」と記載。使用した全ての原材料や添加物を表示。分類名で表示する場合は定められた名称を使用。 |
| 原産国名 | 項最終加工を完了した国を記載(リパックは含まれない)。国産の場合は「国産」とだけ記載可能。 |
| 事業者名及び住所 | 表示内容に責任を持つ日本の事業者名と住所を記載。製造・輸入・販売者の種別も明記。「製造元」「販売元」は不可。電話番号などの追加は任意。 |
必須ではないが規約で定められた表示項目
必須項目に加え、公正取引委員会及び消費者庁の認定を受けた「ペットフードの表示に関する公正競争規約」では以下の項目も表示が推奨されています。
これがあると、飼い主さんが与え方や量を正しく管理しやすくなります。
• 目的:犬用総合栄養食、間食など
• 内容量:例:30g
• 給与方法:生後◯ヶ月未満の犬には与えないなど、与え方の注意
💡ここでポイント!
おやつは愛犬が1日に必要なカロリーの20%以内に抑えるのが望ましいです
• 成分:例:たんぱく質18%以上、脂質5%以上
• 保存方法:直射日光・高温多湿を避けるなど

特にカロリーのことは忘れがち。おやつを与えすぎると、せっかくの手作りごはんもバランスが崩れちゃいます
実際のラベル記載例

犬用おやつやフードを販売する際、法律で義務付けられた5項目と、公正競争規約で推奨される項目を含めたラベルの記載例を、総合栄養食と間食用に分けてご紹介します。

実際のラベルを見ると、どんな情報をどこに書けばいいかイメージしやすいですよ
総合栄養食(ドライフード)のラベル例
目的 :成犬用総合栄養食
内容量:〇kg
原材料名:穀物(とうもろこし、小麦)、肉類(ビーフ、チキン)、動物性油脂、野菜類(ほうれん草、にんじん)、ミネラル類(P、Ca)、ビタミン類(A、B、C)、酸化防止剤(ミックストコフェロール)
成分:粗タンパク18%以上、粗脂肪5%以上、粗繊維質5%以下、粗灰分8%以下、水分12%以下
原産国名:日本
事業者名及び住所 :製造業者:合同会社Cafe&Dog〇〇
〒079-1234 北海道富良野市123456
給与方法 :成犬体重1kgあたり1日○○gを目安に、1日の給与量を2回以上に分けて与えてください。
間食用(犬用クッキー)のラベル例
間食用おやつは、1日あたりに必要なカロリーの20%以内に抑えることが大切です。
ラベルには、給与量や注意書きを明確に記載しましょう。
目的 :犬用間食(スナック)
内容量:150g
原材料名:穀類(小麦粉、米粉)、卵類(卵)、糖類(砂糖)、油脂類(植物性油脂)、ミルク、ミネラル類(Ca)、着色料(β-カロテン)
成分:粗タンパク15%以上、粗脂肪8%以上、粗繊維5%以下、粗灰分8%以下、水分10%以下
原産国名:国産
事業者名及び住所 :製造業者:合同会社Cafe&Dog〇〇
〒079-1234 北海道富良野市123456
給与方法 :本製品は間食用です。主食として与えないでください。1日の給与量は愛犬の体重や運動量に応じ、必要カロリーの20%以内を目安に調整してください。
保存方法 :直射日光を避け、温度変化の少ない場所で保存。開封後は密閉してできるだけ早く使い切ってください。

ラベルは見やすくシンプルに書くのがコツ。特にカロリーや与え方は忘れないように!
ラベル作成時に気をつけたいポイント

犬用おやつやフードのラベルを作るときは、法律で決まっていることを守るのはもちろん、愛犬の健康を守るために必要な情報を漏れなく伝えることが大切です。
1. ペットフード安全法に基づく義務表示5項目は正確に
先にご紹介した「必須の5項目(名称・賞味期限・原材料名・原産国・事業者名住所)」は、表示方法に決まりがあります。
法律に従って、日本語で正しく書くことが必須です。
2. 安全&正しい利用のための注意
ペットフード安全法で義務付けられた5項目以外にも、犬の健康を守るために表示しておきたい情報があります。
(1) 目的と与え方をはっきり書く
• 目的の明記:
総合栄養食なのか、おやつなのかをはっきり書きましょう。
総合栄養食は、水と一緒に与えるだけで犬が必要な栄養をとれるように調整されています。
• 与え方/給与量:
成犬1kgあたり1日の目安量や、1日分を2回以上に分けて与えることを推奨するなどを記載。
• カロリー管理:
おやつの場合は、1日の必要カロリーの20%以内に抑えることができるよう注意書きを入れるのがポイントです。
(2) ライフステージの明記
• 対象年齢:
子犬・成犬・シニアなど、どの年齢の犬向けかを明記。間違えると栄養不足や肥満の原因になります。
• 子犬への注意:
生後3~4か月未満の子犬にはおやつはほとんど必要なし。与える場合は少量で、と注意書きを。
(3) 原材料の安全性
• 中毒性のある食材に注意:
- ぶどう・レーズン:腎不全の危険あり
- ネギ類(玉ねぎ、ニラなど):溶血性貧血のリスク
- キシリトール:低血糖・肝不全の危険
• 危険な部位は除く:
果物の種や芯など、中毒成分や喉詰まりのリスクがある部分は取り除くこと。
(4) 持病や薬との相性
• 持病のある犬:
糖尿病・腎臓病・膵炎などは栄養制限が必要。獣医師に相談してから与えましょう。
• 薬との相互作用:
薬を服用している犬には、成分によって作用が強まることもあるので注意。
(5) 保存・衛生
• 賞味期限と保存方法:
未開封で栄養価や食味が保てる期間を示すこと。
• 開封後の注意:
ドライフードも開封後は品質が変わるので、「袋の封をしっかりして、できるだけ早く使い切る」と書くのがおすすめ。

ラベルは、犬の安全と飼い主の安心のための大事な情報。書き方次第で、与え方や注意点も伝わりますよ
まとめ
今回は、犬の手作りおやつやフードを販売する際に押さえておきたいラベル表示の注意点についてご紹介しました。
ペットフード安全法では、必須項目5つ(名称・賞味期限・原材料名・原産国・事業者名住所)が定められており、加えて公正競争規約で推奨されている項目もあります。これらを正しく表示することで、飼い主さんは愛犬に安全にフードやおやつを与えることができます。
特に、おやつとして与える場合は1日あたりの必要カロリーの20%以内を目安に、給与量や与え方の情報をきちんと伝えることが大切です。
ラベル作りは「単なる義務」ではなく、愛犬の健康を守る大切なコミュニケーション手段でもあります。正確でわかりやすい表示を心がけ、安全で安心な手作りフード・おやつ作りにつなげていきましょう。

